
リースバックの家賃の相場と計算方法|早見表と値下げ交渉のコツ
リースバックの家賃相場は「売却価格×期待利回り÷12」で計算できます。売却価格500万〜3,000万円の家賃早見表、払える家賃から売却価格を逆算する方法、家賃総額が売却代金に届く期間、値下げ交渉のコツまで解説します。
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リースバックの家賃は、近隣の賃貸相場ではなく「いくらで売ったか」と「買主がどれくらいの利回りを期待するか」で決まります。計算式と早見表を手元に置いておけば、提示された家賃が高いのか妥当なのかを自分で確かめられます。この記事では、家賃の計算手順、売却価格別の早見表、家賃総額の見方、家賃を抑える交渉のコツまでをまとめます。
✓この記事のポイント
- 家賃は「売却価格 × 期待利回り ÷ 12」でおおよそ計算できる
- 期待利回りは年6〜10%程度が目安。エリア・築年数・物件の種類で変わる
- 払える家賃から逆算すれば、無理のない売却価格の上限がわかる
- 家賃の合計が売却代金に届くまでの期間(何か月分か)も必ず確認する
- 2026年10月1日施行の国土交通省のガイドラインで、家賃の条件は業者が故意に告げずに済ませてはならない事項と明確化された
リースバックの家賃は「利回り」で決まる
リースバックの買主(不動産会社や投資家)は、買い取った家を貸して家賃収入を得ることを前提にしています。そのため家賃は、買主が確保したい利回りから逆算して決まるのが一般的です。
- 年間家賃 = 売却価格 × 期待利回り
- 月額家賃 = 年間家賃 ÷ 12
期待利回りの目安は年6〜10%程度です。賃貸需要が高いエリアや築浅の物件は低め、郊外・築古・再販しにくい物件は高めに設定されやすくなります。利回りの考え方そのものはリースバックの利回りとはで詳しく解説しています。
売却価格を高くすると
- ・受け取れる資金は増える
- ・買主の利回り確保のため家賃は上がりやすい
売却価格を抑えると
- ・受け取れる資金は減る
- ・毎月の家賃は抑えやすい
家賃相場の早見表(売却価格別)
売却価格と期待利回りごとの月額家賃の目安です(概算。管理費・更新料などは含みません)。
| 売却価格 | 利回り6% | 利回り8% | 利回り10% |
|---|---|---|---|
| 500万円 | 約2.5万円 | 約3.3万円 | 約4.2万円 |
| 1,000万円 | 約5.0万円 | 約6.7万円 | 約8.3万円 |
| 1,500万円 | 約7.5万円 | 約10.0万円 | 約12.5万円 |
| 2,000万円 | 約10.0万円 | 約13.3万円 | 約16.7万円 |
| 2,500万円 | 約12.5万円 | 約16.7万円 | 約20.8万円 |
| 3,000万円 | 約15.0万円 | 約20.0万円 | 約25.0万円 |
同じ物件でも、売却価格を高くすればその分だけ家賃も上がります。売却価格は一般に市場価格の6〜8割が目安です(売却価格は相場の何割?)。
家賃の計算手順(具体例)
市場価格2,000万円の戸建てを例に、家賃を計算してみます。
- 1
売却価格の目安を出す
市場価格2,000万円 × 7割 = 売却価格1,400万円(6〜8割の中間で試算)。
- 2
期待利回りを当てはめる
利回り8%なら、年間家賃は1,400万円 × 8% = 112万円。
- 3
月額に直す
112万円 ÷ 12 = 月額約9.3万円。
- 4
払えるかを確認する
年金や収入から生活費を差し引いた残りで、毎月無理なく払い続けられるかを確かめる。
払える家賃から売却価格を逆算する
先に「毎月いくらまでなら払えるか」を決めておくと、条件を組み立てやすくなります。
- 売却価格の上限 = 払える月額家賃 × 12 ÷ 期待利回り
たとえば月8万円までなら払える場合、利回り8%なら 8万円 × 12 ÷ 8% = 1,200万円が売却価格の上限の目安です。必要な資金がこれより少なければ、売却価格を抑えて家賃を下げる組み立ても考えられます。
提示された家賃の利回りを確かめる
業者から条件が出たら、逆に利回りを計算して比べます。
- 利回り = 月額家賃 × 12 ÷ 売却価格
売却価格1,500万円・月額12万円なら、144万円 ÷ 1,500万円 = 9.6%。複数社の条件を同じ物差し(利回り)で並べると、どこが割高かが見えやすくなります。
家賃の合計が売却代金に届くまでの期間
リースバックで見落とされやすいのが、家賃を払い続けると、いつ売却代金と同じ額になるかという点です。期待利回りごとの目安は次のとおりです。
| 期待利回り | 売却代金が家賃の何か月分か | 年数の目安 |
|---|---|---|
| 6% | 約200か月分 | 約16.7年 |
| 8% | 150か月分 | 12.5年 |
| 10% | 120か月分 | 10年 |
利回り10%なら、10年住むと受け取った売却代金と同じ額を家賃として払う計算になります。長く住むつもりなら、売却代金の使い道と家賃の総額を並べて、手元にどれだけ残るかを確かめておきましょう。
国土交通省が策定した「住宅のリースバック取引における宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(リースバックに関するガイドライン)」(令和8年7月策定、2026年10月1日施行)でも、「売却代金が賃料等の何か月分に相当するか」といった説明や、売買価格・賃料の算定根拠の説明を、業者が可能な範囲で対応することが望ましい事項として挙げています。
近隣の賃貸相場より高くなるのはなぜ?
一般的な賃貸住宅の家賃は周辺相場で決まりますが、リースバックは買主の採算(利回り)が起点です。買主は空室リスクや修繕、将来の売却の難しさも織り込むため、近隣の似た物件より家賃が高くなることがあります。
比べるときは、ポータルサイトなどで同じエリア・同じくらいの広さと築年数の賃貸物件の募集家賃を調べ、提示された家賃と並べてみると目安になります。大きく離れている場合は、その理由(売却価格が高めになっている、利回りが高めに設定されているなど)を業者に確認しましょう。
家賃以外にかかるお金も確認する
毎月の負担は家賃だけとは限りません。契約前に次の費用の有無と金額を書面で確認しておきましょう。
- 敷金・礼金、保証会社の保証料
- 更新料、更新事務手数料
- マンションの場合の管理費・修繕積立金の扱い
- 火災保険(家財・借家人賠償)の保険料
- 修繕費用の負担区分(設備の故障時に誰が払うか)
費用の全体像はリースバックにかかる費用、修繕の負担はリースバックの修繕費は誰が払う?でまとめています。
家賃を抑える・値下げ交渉のコツ
家賃を抑えるためのチェック
- 売却価格を必要な資金に絞り、家賃の計算のもとになる金額を下げる
- 複数社に査定を依頼し、売却価格と家賃の組み合わせを利回りで比べる
- 家賃の算定根拠(利回りや周辺相場)を説明してもらう
- 家賃の改定(値上げ)の条件と更新の可否を契約前に書面で確認する
- 定期借家か普通借家かを確認し、長く住むなら再契約の条件も確かめる
家賃の交渉は、売却価格とセットで考えるのが基本です。「売却価格を100万円下げる代わりに家賃を下げてほしい」のように、買主の利回りを大きく崩さない提案は受け入れられやすくなります。
また、2026年10月1日に施行される国土交通省のガイドラインでは、リースバックの売買にあたって、家賃の額や支払方法、契約期間・更新、解約・違約金、修繕費用の負担区分などを宅建業者が故意に告げない行為は宅地建物取引業法に抵触することが明確化されました。説明を求めてもはっきりしない業者とは、契約を急がないことが大切です。家賃の値上げについてはリースバックの家賃は値上げされる?、契約形態は普通借家と定期借家の違いをご覧ください。
チェックの順番
「いくらで売れるか」より先に「毎月いくらなら払い続けられるか」を決め、その範囲で売却価格と家賃のバランスを調整すると失敗しにくくなります。
まとめ
リースバックの家賃は「売却価格 × 期待利回り ÷ 12」で決まり、売却価格とトレードオフの関係にあります。早見表で相場をつかみ、払える家賃から売却価格を逆算し、家賃の総額が売却代金に届く期間まで確かめておけば、提示条件の良し悪しを判断しやすくなります。
売却価格の目安は売却価格と家賃の相場、全体像はリースバックとはで確認できます。尼崎市など兵庫県での事例は尼崎市のリースバックもご覧ください。関西エリアでのご相談は、無料相談フォームよりお気軽にどうぞ。
よくある質問
Q. リースバックの家賃相場はいくらくらいですか? A. 売却価格と期待利回りで決まるため、決まった相場はありません。目安として、売却価格1,500万円なら利回り6〜10%で月約7.5万〜12.5万円です。
Q. 家賃は途中で値上げされますか? A. 契約によります。更新時の改定条件が定められている場合があるため、契約前に必ず書面で確認しましょう。
Q. 家賃を近隣の賃貸相場まで下げられますか? A. 売却価格を下げれば家賃も下げやすくなります。価格と家賃はトレードオフの関係にあるため、必要な資金とのバランスで検討しましょう。
Q. 家賃が払えなくなったらどうなりますか? A. 一般の賃貸と同様に、滞納が続くと契約解除・退去となる可能性があります。詳しくはリースバックで家賃を滞納したらをご覧ください。
参考資料
- 国土交通省 不動産・建設経済局 不動産業課「住宅のリースバック取引における宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(リースバックに関するガイドライン)」(令和8年7月策定、令和8年10月1日施行)
この記事の執筆・監修
リースバックス 編集部編集部
リースバック・不動産売却に関する情報を、公的機関や事業者の公開情報をもとに調査し、利用者目線でわかりやすくお届けする編集チームです。制度や相場は変化するため、最新情報は専門家への確認を推奨しています。
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