法人がリースバックを活用する代表的な5つのケース
資金繰り改善・オフバランス化・事業承継・借入返済・移転回避など、法人がセール&リースバックを活用する代表的な場面を、関西の中小企業の視点で解説します。
約5分で読めます
セール&リースバックの仕組みは理解できても、「実際にどんな場面で使われているのか」はイメージしづらいものです。この記事では、法人がリースバックを検討する代表的な5つのケースを紹介します。
ケース1:運転資金・つなぎ資金の確保
最も多いのが、急な資金需要への対応です。
- 大口受注に伴う仕入れ・外注費の先行支払い
- 入金サイトのずれによる一時的な資金不足
- 賞与・納税資金の確保
融資と異なり審査の中心は「物件の市場性」のため、決算状況だけで判断されるものではなく、負債を増やさずにまとまった資金を確保できる点が特徴です。
ケース2:借入金の返済・財務リストラ
複数の借入を抱えている場合、不動産を売却した資金で借入を整理し、月々の返済を賃料に一本化する使い方です。
ポイント
「毎月の返済額」と「売却後の賃料」を比較し、キャッシュフローが改善するかを必ず試算しましょう。担保に入っている物件は、売却代金で抵当権を抹消できること(売却額がローン残債を上回ること)が前提になります。
ケース3:決算対策・オフバランス化
不動産を資産から外すことで総資産が圧縮され、自己資本比率・ROAなどの財務指標の改善が期待できます。金融機関や取引先からの評価を意識した財務戦略として、上場企業でも採用例の多い手法です。
含み損のある不動産を売却して損失を確定させ、税務上の損金とする使い方もありますが、会計・税務処理は取引条件により異なるため、顧問税理士への確認が必須です。
ケース4:事業承継・相続への備え
後継者への引き継ぎや経営者の相続を見据えて、不動産を現金化して資産を整理するケースです。
- 自社株の買い取りや相続税の納税資金を確保したい
- 不動産を残すより、分けやすい現金にしておきたい
- 廃業も視野に、資産を整理しながら当面は事業を続けたい
「事業は続けながら資産だけ先に整理できる」点が、通常の売却にはないリースバックの強みです。
ケース5:移転コストをかけずに拠点を維持
工場や店舗は、移転すると設備の移設・許認可の取り直し・商圏の喪失など大きなコストと機会損失が発生します。リースバックなら同じ場所で事業を続けられるため、こうした移転リスクを避けながら資金化できます。
検討時に共通する注意点
どのケースでも、次の3点は契約前に必ず確認してください。
- 売却価格と賃料のバランス:市場価格の6〜8割程度の売却価格と、利回りから逆算される賃料が見合うか
- 契約期間:事業継続に必要な期間を賃借できるか(普通借家か定期借家か)
- 買い戻し条件:将来買い戻す可能性があるなら、条件を契約時に取り決めておく
まとめ
法人のリースバックは「資金調達」「財務改善」「事業承継」「拠点維持」など、経営課題に応じて柔軟に活用できます。まずは自社の物件でどの程度の資金化が見込めるか、概算を把握することから始めるのがおすすめです。
関西エリアの事業用不動産については、法人向けリースバックのご案内をご覧のうえ、無料相談フォームよりお気軽にご相談ください。
この記事の執筆・監修
リースバックス 編集部編集部
リースバック・不動産売却に関する情報を、公的機関や事業者の公開情報をもとに調査し、利用者目線でわかりやすくお届けする編集チームです。制度や相場は変化するため、最新情報は専門家への確認を推奨しています。
監修:松浦 誠大宅地建物取引士
株式会社ハース所属の宅地建物取引士。大阪・梅田を拠点に、リースバックを含む不動産売買・賃貸借の実務に携わる。実務者の視点から、記事内容の正確性を確認しています。
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